拓也は、今度は航太の尻穴に氷を突っ込んだのだ。
 何度も拓也のモノを受け入れている穴は、角の取れた氷もなんなく飲み込んだ。

「どう? 気持ちいいだろ?」
 拓也は航太の中に入った氷を指で奥の方に入れながら訊く。
「な、なんか変! 冷たいけど、熱い!!」
 興奮で熱くなって敏感になっている粘膜を急激に冷やされて、航太が混乱する。
「すげ……。氷がどんどん溶けてる。航太の中、メチャクチャ熱いんだ……」
 うっとりするような声で拓也はそう言うと、2個目の氷を挿入すべく、また口に氷を含んだ。

「ま、まだやるつもりかよっ! って、うわぁっ!!」
 2個目の氷も簡単に飲み込まれてしまう。
 拓也は気をよくして、次々に氷を航太の中に突っ込み続けた。

「これで10個目……。すげえ、全部飲み込んだんだ」
 氷が出てこないように、指で栓をしながら拓也が嬉しそうに笑う。
「うう……」

 下腹部に感じる異物感に航太が泣きそうな顔で拓也を見上げる。
「拓也ぁ……、ひでえよ……」
「でも、航太のチンコ、勃起しっぱなしだぜ? 興奮してんだろ?」
「うう……」
「言ったじゃん。俺達恋人同士なんだからさ、航太の変態なところもちゃんと見せてくれよ」
「そ、そんな……」

 航太は弱々しく抗議するが、チンコは正直に完全勃起状態を続けている。言い訳のしようがなかった。
「あ、もう溶けてる。中に溜まってるだろ? 出していいぜ」
 拓也はそう言いながら、氷を入れてきたボウルを航太の尻にあてがった。
「な……!? む、無理! 恥ずかしいよっ!!」
 驚いて拒否する航太の耳元に拓也が顔を近づけた。
「俺がちゃんと見ててやるから。変態なところ見せてくれって言ったろ? それに、ちゃんと出してくれたら、代わりに俺のザーメン、腹一杯になるまで注ぎ込んでやる」

 その言葉を聞くと、ビクッと航太の身体が痙攣した。
 正にスイッチが入ったというやつだろうか。
「くぅっ! やる! やるから、拓也の熱いザーメン、一杯くれよぉっ!!」
 航太はそう言うと、目をギュッとつぶり、下腹部に力を入れ始めた。

「おお、すげえ、出てるぜ……」
 ちょろちょろと、少し汚れた水が航太の穴から吐き出される。

 見られているという興奮でか、航太のチンコから、トロトロと先走りが溢れてくる。
 自分が誘導したとはいえ、そんな、最高にいやらしい恋人の姿を見せつけられ、拓也の方も、何かが切れたらしい。
「くっ! いくぜ! 覚悟しろ!?」
 そう叫ぶと、航太の両足をしっかりと握って、さっきから勃起し続けているチンコを一気に突っ込んだ。

「うわぁぁっ!!」
 目を剥いて航太がのけぞる。

「すげえ。航太の中、ひんやりして気持ちいい」
 氷で冷やされた航太の腸壁が、蠢きながら拓也のチンコをしめあげている。
「拓也のチンコ、すげえ熱い! 俺、俺! 火傷しちゃいそうだよ!!」
 拓也の両腕を必死に掴んで、涙を浮かべながら航太があえぐ。
「もっと、もっと、俺の中、熱くしてくれよぉっ!!」
「くっ! どうだ? これが、いいんだろ? 中が熱くてしょうがないんだろ!?」

 激しく腰を振って拓也が航太を責める。
 二人とも浴衣なんか半分くらい脱げてしまっているが気にする様子もない。
「すごい! 気持ちいいよぉっ!!」
「くぅっ! いきそうだっ!」
 そのまま、拓也が航太に覆い被さるようにしてキスをする。だが、腰はスピードを緩めずに航太を犯し続けたままだ。
「んーっ!! いくっっ!!」

 拓也が先にいったようだ。キスをしていた口を離すと、腰を思い切り突き出して航太の中に射精している。尻と太ももの筋肉がビクビクと痙攣していた。
「熱い! すげぇ熱いよぉ! 俺も、俺も、いくっ! いくぅっっ!!」
 冷やされた腸壁に、拓也の熱いザーメンを受け、航太もトコロテンで射精してしまう。一発目は顔まで飛んで、航太自身の頬を白く汚し、後続が紺色の浴衣に白い模様を作っていった。

「すげかった……」
 航太にもたれかかるようにして拓也がつぶやく。
「俺も……」

 そんな拓也を抱きかかえるように航太も小さな声で返事をした。
 そうして少しの間、着乱れた浴衣姿のまま二人は抱き合っていた……のだが。
「しかし、またトコロテンしてるし……。マジで航太はエロいなぁ……」
 顔を少し上げて拓也がにやっと笑う。
「んなこと言うなよ……。拓也の方がエロいじゃん……」
 顔を真っ赤にして、弱々しく航太が反論する。

「でも、航太だって良かったんだろ?」
「うう……」
 図星なので何も言い返せない。航太は顔を赤くしたままそっぽを向いた。
 と、その時だった。
 ギュルギュルという妙な音が聞こえる。
「え? 航太?」

「ど、どいてくれ! と、トイレ!」
「あ、ああ」
 あわてて拓也がどけると、浴衣をヒラヒラとさせながら航太がトイレの方へ走っていく。
 腹に大量に氷を詰め込まれて冷やしてしまったのだろう。その上、チンコを突っ込まれてザーメンまで注ぎ込まれたのだから、下してしまうのも仕方がない。
「ちぇ、このプレイは何度もできないかぁ……。早めにエアコン修理しないと……」
 そんなことをいいながら、次は鏡でも使ったプレイがしたいなどと、邪なことを考えてほくそ笑む拓也だった。

 エロカップルに幸あれ(笑)


(おわり)

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−謝辞−

「ICE CUBE」を書いてくださった真柴範人さんに、感謝申し上げます。
航太と拓也の素敵なお話を、ありがとうございました♪

真柴さんのサイト【地下図書室】では、他にも多くの小説が掲載されています。
どれもすばらしい出来栄えで、楽しめること請け合いです☆
未読の方はぜひ足を運んでみてください。